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『僕たちはひとつの光』
μ's18人を包んだアッザム花の蕾が現れます。
本当の本当に、これがμ's最後の曲です。涙は昨日ですべて出し切った。そう高を括っていた僕は、まだまだ甘かったようです。途切れることなく続く5万人の『僕光』合唱。円陣を組みながら「みんなが大好きだから」と言って泣き出すそらまる。6年間を駆け抜けたμ's……その終わりの歌。
キャストも涙。
観客も涙。
僕も涙。
涙で頬を濡らした9人のキャストがゆっくりとステージから消えてゆきます。
えみつん。うっちー。みもりん。シカコ。りっぴー。ぱいちゃん。そらまる。南條さん。くっすん。
そして―――
穂乃果ちゃん。ことりちゃん。海未ちゃん。かよちん。凛ちゃん。真姫ちゃん。矢澤。えりち。のんちゃん。
先程まで、当たり前のように佇んでいたμ'sという大きく温かな存在も不意に感じられなくなります。まるで今までかかっていた魔法が急に解けたように。なにかに縋るようにμ'sコールを続けるドームのラブライバーと、LV会場のラブライバー。しかし、僕はそのコールの輪には入れずにいました。
終わってしまった。
μ'sが……終わってしまったのです。
その圧倒的なまでの衝撃に、僕はしばらく呆然とし、動けませんでした。えみつんは「約束はまだできないけれど」とは希望を仄めかしてくれてはいましたが、ここまで綺麗に終わらせてしまったら、もうNextStageは無いのは明白。誰の目にも明らかです。もう、あの9人……いえ、18人には会えない。そんな圧倒的な喪失感と虚無感に……心が圧死寸前でした。
μ'sの終わり。その現実を受け止めきれずにいる僕の目には……傍らで楽しそうに三本締めを煽る人々が、なんだか別の世界の人のように映りました。イミワカンナイ……。
なんでそんなに元気でいられるの……?
君達にとってのμ'sって、終わった後に三本締めとか笑顔でやれる程度の存在だったの……?
かなり面倒臭い主張をしているのは、自分でも分かっているつもりです。
ですが叫ばずにはいられません。
君達にとってのμ'sって!!
終わった後に三本締めとか笑顔でやれる程度の存在だったの!?
そんな面倒臭い感情を消化できずにズルズル引きずっていたら食欲がモリモリ減衰し、体調も崩し10日ほどで体重が7キロほど落ちました。未だに、ショックから立ち直れていません。今期のアニメもろくに視聴していません。サンシャインはまぁ……情報と楽曲だけ惰性で追いかけています……。けど……。
やはり……。
時が経てば経つほど、僕の中でμ'sという存在が本当に本当に大切なファクターだったんだなって痛感しています。
ですが、悲しんでいても無意味なのです。
なぜなら女神達はすでに天界へ還られてしまった。
もう二度と……会えなのです。
μ'sとはなんだったのか。先に述べた通り、僕個人としてはμ'sのライブや一連の活動は、一種の降霊術の類だと思っています。そして、その結果として起きたのがあの壮大な奇跡の数々。キャストが鍛錬を積み重ね、キャラの魂をその身に宿して様々な奇跡を起こす。アニメキャラクターの魂を憑依させて舞い踊る彼女達が奇跡を起こす度に狂信的な信者が集まり、一種の宗教じみた熱狂的な人気になっていったわけです。まぁ海を割って道を作ったりとか水をぶどう酒に変えたりとか、そういうド派手なやつではありませんが泡沫アニメコンテンツがSSA超満員でワンマンライブする時点で、日本のアニメシーンおいてはスーパーサイヤ的な超絶奇跡でしたからね。そしてアイドルコンテンツといえば即ち偶像崇拝。μ'sはそのアイドル=偶像崇拝というコンクリートブロックめいた固定概念に、強烈なインパクトとアクの強い世界観というダイナマイトによって深く大きな風穴を穿ち、この世に存在しないアニメキャラクターへの崇拝という新しい風を吹き込んだわけです。まぁアイドル業界における慢性的な停滞とマンネリ化、そしてアイドルアニメコンテンツの玉座が長らく空席状態だったのも大きかったですけどね。ですが声優にアニメキャラクターのような歌やダンスをエミュレートさせるのは並大抵のことではありません。そもそもμ'sのメンバーは元々グラドルだったり、アマチュアバンドのボーカルだったり、エロゲの声優だったり、ミルホ声優だったり、テレビ戦士だったり、バスローブ姿で歌ってた場末の歌手だったり、メイド喫茶店員だったり、実力はあったのにデビュー作が盛大にコケて以降鳴かず飛ばずだった元期待の新人声優だったりをオーディションでかき集めたまさに各業界の生き残り部隊だったのです。
敗残兵の寄せ集め。
そんな境遇で必死に頑張ってひとつまたひとつと奇跡を起こしていくキャストと、アニメの世界で一生懸命頑張るμ's。アニメもスポ根ならキャストもスポ根。キャストも徐々に、μ'sのメンバーの魂を宿すのにふさわしい存在へと洗練されていったように思えます。その成長過程を余すことなく見せることで、オーディエンスもそれを認識し、目の当たりにし、熱狂したのです。そのスポ根と奇跡の果てに、彼女たちはアニメキャラクターの魂をも宿す存在まで昇華したのです!「そんなオカルトありえません!」まぁそう言われちゃそれまでなんですが、解釈は自由ですから。解釈といえばFINAL2日目のうっちーに関するとあるラブライブ大好きおじさんの解釈が印象的でしたね。最初の挨拶でうまく声が出せずに泣き出してしまったうっちー。一時はどうなることかと思っていましたが、見事に持ち直して1日目と遜色ない……いえそれ以上のパフォーマンスを見せてくれたうっちー。声帯結節を引きずりながら6時間のライブを続行するのも狂気の沙汰ですが、何故一度喉を壊した状態から短時間で歌えるレベルにまで回復できたのか?奇跡……。μ'sというメンバーは様々な奇跡を起こしてきましたが、これもまた奇跡だったんじゃないかなって僕は思います。そして、この奇跡についてとある掲示板のラブライブ大好きおじさんは、こんな解釈をしていました。
「ことりちゃんが天界から降りてきて、一緒に歌ってくれていたんだよ」
『事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。』ニーチェ
μ'sの9人とキャストの9人が起こしたこの、ラブライブという現象。皆さんはどう解釈しますか?PR -
埼玉・栃木などから県外遠征してきているガチ勢を取り込んで練度を上げた伊勢崎勢を多く抱えるMOVIX伊勢崎。高崎駅から近く、現地参戦した猛者が集いて現地の熱気を媒介せし109シネマズ高崎。そして5thLV不参加以降、劇場版も上映せずにラブライブ大好き劇場から一気に凋落し、北群馬在住以外ならばLV会場として選択肢に入れるべきではないユナイテッド・シネマ前橋。3rd・4thライブのLVはやったのにμ's最高のライブと謳われたあの5thライブは何故かLV中継しなかった裏切り者。群馬ラブライバーにとってのユダ。
ユナイテッド・シネマ前橋。
さて……皆さんならこの中でどの劇場を選びますか?
当然!『ユナイテッド・シネマ前橋』だッ!4thから受け継ぐ『ユナイテッド・シネマ前橋』ッ!それが流儀ィィッ!
こんなにもライバルが強烈だというのに、500人以上収容出来る箱を押さえてしまい、まだ4割以上も空席を抱えている悲惨なユナイテッド・シネマ前橋。そのユナイテッド・シネマ前橋の4thLVで、まさかの地蔵になるという失態をおかした男がFINALのLVに現れ、ささやかながら花を添える。
い~~~~~~~~じゃないですか。
もう一度言いますが、僕のラブライブは3月31日で終わっています。この4月1日は、μ'sの最後の最後を見届けて、ついでに初めてのμ'sをLVで見せてくれた恩人・ユナイテッド・シネマ前橋に奉仕する日。自分が楽しむのは二の次三の次です。
ユナイテッド・シネマ前橋のLV会場内は、案の定空席が目立ちます。観客はざっと見て280人程度でしょうか?しかもLV初参戦らしい新兵が多く、ガチ勢は数人いるかいないかです。これはいけません。とりあえず予備ブレードはいつでも貸し出せるように取り出しておきます。会場の熱を冷まさない為に、序盤は声を張り上げ続けねばなりません。1日目でひどく損傷した喉を、のど飴でささやかながら癒やします。ちなみに座席はサイド側を前々日に取得しましたが、1列分見事に座席が埋まっていません。
列ひとつ独占状態です。ラブライブレードを思いっきり振れます。全力で叫べます。
定刻より少し押して開演。開幕は1日目と少しバリエーションが違う描きおろしアニメーション。現地で怒涛の歓声でセリフすらまともに聞き取れませんでしたが、ユナイテッド・シネマ前橋勢冷め過ぎ問題。静かに映画鑑賞を楽しみたいのならこれでいいかもしれませんが、LVは遊びではありません。後々SNSで―――
「ユナイテッド・シネマ前橋冷えすぎ」「LVじゃこんなもんか~」「なんかみんなおとなしかったですね」
こんな感想ばかり羅列されてしまったら、あえてユナイテッド・シネマ前橋をLV会場に選んだ僕のメンツが丸潰れです。それだけは絶対に避けねばなりません。
手本を……見せねばなるまい!
一曲目は初日同様『僕らのLIVE 君とのLIFE』。母の声より聞き慣れた『ぼららら』。もう、のっけから全力でいきます。一発目でガツンと暴れねばなりません。むしろここがMOVIX伊勢崎や109シネマズ高崎ならば一曲目が始まる前に発狂し、寝そべりぬいぐるみ抱きしめながら号泣する患者が数名出てもおかしくないのです。シーンと静まりかえったLV会場でサイリウムだけが揺れ動いてるこの現状が異常なのです。
尻に火が付いたように、30代おじさんらしからぬ機敏な動きでコールを煽りまくります。かけ声も動きも、通常の3倍くらい頑張ったつもりです。すると徐々にではありますが、会場の空気が暖まっていきます。いい流れです。
続いて2曲目、『僕らは今のなかで』。これも会場を暖めるには最適です。ですがLV会場だと、現地と違ってスクリーンを冷静に観ることが出来るので細かなミスや粗に気付けますね。例えばこの『僕らは今のなかで』では南條さんの「これからだよー」の場面がちゃんと写っていなかったり。いやいや、これは痛恨のミスですよ?おそらく現地のスイッチャーさんがやらかしたんでしょうけど……。ライブBDで修正されることを祈ります。
そして……2日目のキャスト挨拶。事件は起こりました。
……おや?うっちーのようすが……。声が……。かすれて……。うまくことりちゃんの声が出せていない……。けど……。頑張って出そうとして……。それでもかすれてしまい……。ついには背を向けて……。泣き出して……。
「ぐぁんヴぁれぇーーーーーーッ!!!!」
突然のトラブルで静まり返っていたLV会場。潰れかけの喉で、叫ばずにはいられませんでした。
たとえ現地に届かなくとも、この声援には意味がある。
思い通りにことりちゃんの声が出せない。声優という仕事に対してキャストのなかで一番プライドを持って向き合ってるうっちーにとって、このハプニングは泣きたくなるくらい辛いことでしょう。
この悔し涙を目の当たりにして、声を張り上げて応援しない奴などいるのだろうか?
いやいない!!
僕の絶叫に数瞬遅れ、シアターのあちこちから―――
「がんばって!!」「頑張れうっちー!!」「うっちー! あああああああああうっちー!!!」
という声が聞こえてきました。先述した僕の心配はどうやら杞憂だったようです。盛り上がらないと思われていたユナイテッド・シネマ前橋。ですが今……この群馬の寂れたLV会場で、みんな心がひとつになりました。もう大丈夫です。あとは僕みたいな頭の悪い盛り上げ役がいなくても、勝手に盛り上がってくれるでしょう。というより序盤で思いっきり騒いだせいで、膝がガクガク心臓バクバク汗ダラダラです……。もう無理、身体がついてきません……。ラブライブ大好きおじさん的体力不足を痛感しました。幕間タイムでは体力を回復しつつ周囲を見渡し、近くにブレード不携帯でLV会場に来てしまった人を見つけたらさりげなく予備のキンブレを貸し出す作業に移ります。これもラブライブ大好きおじさんとしての義務です。
LV参戦で気になったことといえば、メインステージで出たり引っ込んだりする2匹の等身大アルパカ。曲目によって姿を現していたり隠れていたりしていて、純粋にどういうパターンなのか気になりました。また、1日目に続き2日目のリリホワユニット曲の時もくっすんがしゃぼん玉を飛ばそうとして失敗して苦笑いしていました。しかも今回はしゃぼん玉に熱中し過ぎてゴンドラの上でヨタヨタするおまけ付きです。懲りないくっすんである。
1日目との細かな違いで僕が気付いたのは、『AA』前奏の爆音効果が軽い花火に置き換わっていたところですね。僕の数少ない人間の友達であるしげる君曰く、
「ライブはあの爆音を五感で感じられるのがいいんだよ。アレ抜いたらLVやライブBDやテレビで観るのと一緒だしな」
それを考慮に入れると『AA』は1日目のほうが良か―――いえ……でも1日目は画面効果がバグっていたのでこれはイーブンでしょうか。そして一部のマイナーカップリング厨を唸らせたのはなんといっても『アームジョー』のりっぴー&みもりんのベストショットを、千載一遇のナイスカメラワークで収めたあのワンシーンでしょう。しつこいようですが僕はにこまき推しであります。ですが、あの一瞬だけはさすがの僕でも―――「うみりんキテル……」そう呟かずにいられませんでした。
LV会場の様子は……まぁ概ね予想通りでした。『ダンスタ』でクラップしなかったり『輝夜』のコールを案の定間違えたりという粗を垣間見ましたが、それはご愛嬌でしょう。たとえ練度が低くても、熱気があればいいのです。僕は以前、ラブライブではありませんが完全に冷えきったお通夜みたいな絶叫上映を経験したことがあります。あの惨状よりはずっとずっとマシなのです。
『SLSL』の途中、各衛星ステージに分散していたキャストがセンターステージへ集結する場面で、ドームをとLV会場を揺るがす衝撃的な出来事が起こりました。
なぜかくっすんが突然の猛ダッシュ。駈け出したその先にいるのは……膝を考慮して最初からセンターステージに配置していた南條さん。そして―――
「……あんっ♪」
聞こえたッ!!!確かに聞こえたッ!!くっすんが全力で抱きついた瞬間ッ!!!確かに聞こえたぞッ!!!どっちの声だッ!?うーん!ううーーーーん!!た、多分……南條さんだッ!!!!自信無いけどッ!!!
このあたりの検証はライブBD待ちですなッ!!ていうかドームもLV会場もキャスト同士が抱き合った程度で騒ぐなッ!!!うるさくて考えがまとmフォオオオオオオオオオオオオオオゥ!!!!!
うわあああああああくっすーん!!!
ナンジョルノォーーーーー!!!
僕は見逃してしまいましたが、某掲示板のμ'sFINAL感想スレの報告によると後ろのほうでシカコも小走りで遅れてやってきて南條さんに抱きついていたらしいです。
どういうことだってばよ……。くっすんとシカで競ってたのかよ……。争ってたのかよ……。
そんなことで競争するんじゃあないッ!!!
いいぞもっとやれ!!!!
続きます。 -
そんな彼女たちの最後の歌……『僕たちはひとつの光』ライブの終わりにふさわしい楽曲ですね。
最後の曲とあって演出もド派手です。まず映画のシーン完全再現の花の蕾から現れるμ's。小籠包ではありませんよ、これは花です。そして、大きな円形の液晶パネルの上を、まるで花のように踊り舞う9……いえ、18人の女神達。心の綺麗な人にならきっと見えるはずです。
その円卓に佇む18人の女神達の姿が。もちろん僕には見えました。
『みんなと 出会えたこと 嬉しくて離れたくないよ 本当だよ』『涙はいらない このまま踊ろう 手を振って もっと振って』
くそっ……なに強がってるんだよ。本当は終わりたくないくせに……。そういうの分かるんだからな。心のなかでそう毒づいても、身体はこの歌詞にはしっかり反応して跳躍します。
「今が最高!!」
涙を岩清水のようにじゃぶじゃぶ流しながらそう叫んでいる、おじさん。傍から見ればさぞ滑稽に見えるでしょう。ですが、今の東京ドームではそれがごく普通の生理現象なのです。だから泣いても恥ずかしくないのです。涙声でコールしていても……全然恥ずかしくないのです。先程から隣のラブライバーさんの涙と鼻水と唾きが散弾のように飛んできていますが、今だけはすべてを許せてしまいます。まぁ僕もさっきから我を忘れて前の席のラブライバーさんの頭を何度もラブライブレードでどついてしまってますし……。いや、ホントすいませんでした前の席の人……。
そして……最高のやせ我慢ソング『僕光』を歌い終わって潤む18人の女神達を、5万人の『僕光』大合唱で見送ります。バカだなぁ。本当にバカ。
自爆としか言いようがありませんね。
そんなことをしたら余計に泣きたくなるだけじゃないですか。もちろん滅茶苦茶Gently Weepsしました。だって……もうこれが最後なんですよ?もうμ'sには……会えないんですよ?
泣くしかないじゃないですか!!
僕はね!!!μ'sのことホントにホントに大好きだったんですよ!!!
本音を言うとこれで終わりなんて嫌だよ!!!そう簡単に次のコンテンツとかAqoursとかにシフト出来ねーよ!!!そんな生半可な気持ちで好きになったわけじゃねーよ!!!
もっともっとμ'sのライブ見たいよ!!!シングルだって聴きたいよ!!!PVだって見たいよ!!!
なんで終わっちゃうんだよ!!!いいじゃん続けようよ!!!無理なこと言ってるのは自分でも分かってるよ!
けど!けど……!けどさぁ……。せめて……。シングルだけでも……。スクフェスだけでも……。ダメかな……?
……ダメかぁ。
僕はその日のうちに四万温泉へと蜻蛉返りしました。帰りの車内ではうっかりμ'sの楽曲がカーオーディオで再生されてしまい、色んな気持ちがフラッシュバックして思いっきり泣きました。泣きながら小一時間運転を続行し、家についたら頭の中をコンクリートミキサーされてるような感覚で温泉に浸かり、幽鬼のような顔で布団に潜り込み、泥のように眠りました。なにせ僕には明日があります。
明日は4月1日。
μ'sFINAL2日目は残念ながらLV参戦。しかも練度が低めなユナイテッド・シネマ前橋。4thLVにてラブライブデビューを果たした、僕にとって思い出深い場所・ユナイテッド・シネマ前橋。備えなければなりません。
【 2016年 4月1日 】
ラブライブレードの電池交換をしっかりと済ませて四万温泉を出立。プリパラの映画見たさにイオンに魂を売り渡した異教徒しげる君と昼に合流。目指すは僕にとってラブライブのライブはじまりの大地・ユナイテッド・シネマ前橋。事前にSNSでユナイテッド・シネマ前橋の参戦予定者のコメントをチェキしてみると―――
「まだまだ席空いてます」「チケット余ってます」「ラブライブレード持ってないけど大丈夫かな」
4thLVの頃は僕もブレード不携帯で地蔵まっしぐらでしたので人のことはあまり言えません。ですがせめて、数人でもハイテンションで盛り上がってる連中がいれば場の空気も暖まるのですが……。そういうガチ勢はみんな聖地・MOVIX伊勢崎か109シネマズ高崎に行ってしまっているのが現状なんですよね。
これはラブライブ大好きおじさんとして試されていますね。まぁ実際のところ僕はもう生でμ'sが観れましたし、あの伝説のドームライブにも行けました。もう思い残すことはなにもありません。僕のラブライブは3月31日で完結しています。
そしてラブライブの神は僕に試練を与え給うた。
続きます。 -
曲はもちろん『Snow halation』。
以前も同じようなことを言ったような気がしますが、僕は『スノハレ』は静かに聴きたい派です。ですがまぁ仕方ありませんね。なんといってもキャストも認めるラブライブで一番盛り上がる曲ですから。それに、そんな不満は些細なことでしょう。なにせ僕は今あの東京ドームで、あのμ'sのライブを観て、あの『Snow halation』を聴いているのですから。
僕は今までUOを持ち込んでまでライブに挑まなかったのですが、今回はしっかり1年前からバルク品を用意して臨んでおりました。僕が今立っている席は、完全見切れ席。キャストからは僕が振るUOの煌めきは絶対に見えない。
それがどうした。これは儀式なのです。
μ'sが大好きになったラブライブおじさんとしてのけじめなのです。タイミングは間違えません。僕の大好きな『スノハレ』はショックウェイブのように拡散していく燈色。歌に合わせてドームに深々と降り注ぐ雪。その雪すら溶かさんとする燈色の波。5万人分のUOの光。その光をすべて受け止めて歌い、踊る9人の女神達。
あぁ……なんと美しい光景であろうか。
ラブライブかくあるべき。
μ'sかくあるべき。
これぞキャストとオーディエンスが一体となって作り上げるステージ。このドームライブは伝説になる。いや、今まさに……伝説になったのです。
おそらくこの『スノハレ』を越える規模の光景は、日本の……いや世界規模のライブでも今後もう二度と見ることは出来ないでしょう。日本のサブカルチャー文化・アニメ史・アイドル史に残るリアルレジェンドとして、この圧倒的な光景とμ'sの名は永遠に語り継がれることでしょう。
『スノハレ』が終わると、まだ少しだけ降り続ける雪にはしゃぎながらキャストの最後の挨拶。特に印象的だったのが、南條さんの「絢瀬絵里と南條愛乃」という言葉。
そう……南條さんはえりちとふたりでこの大舞台に立っていたのです。きっとそれは他のキャストも一緒だったと思います。思えば4th・5thでもその兆しはありました。うっちーによる地毛を犠牲にしたことりちゃん降霊術や、そらまるのにこちゃんになりきる自己催眠などがその最たるものだと思います。そんな、荒削りで試行錯誤の連続だったμ's降霊術がこのドーム、最後の最後のファイナルライブでようやく心・技・体すべての素養を満たし、伝説と呼べる完成度まで芳醇を迎えた。僕はそう確信しています。
『Oh,Love&Peace!』『きっと青春が聞こえる』を歌いながら、ゴンドラに乗ってドームを周回し、なるべく多くの観客に笑顔を届けるキャスト……そしてμ'sの9人。SSAから始まったもはやお馴染みゴンドラ演出。そのゴンドラは、キャストの「どんなに大きい箱になってもファンの近くで歌いたい」という想いをいっぱい積み込んで、ドームをゆっくりと一周していきます。ライブの終点が、刻一刻と近付いてきます。
アンコール最後の曲は……μ'sファイナルシングル。
『MOMENT RING』
『モメリン』については、正直あまり評判はよくありませんでした。
曰く、「なんだよファイナルなのにPVなしかよ! 幻滅した! 怒りすら覚える!」曰く、「センター総選挙は!? ねぇセンター総選挙は!?」曰く、「まーた『ありがとう!』『さよなら!』系かよ飽きたわ」
本音を言えば、僕も少なからずそう思っておりました。しかし、その認識は大きな間違いでした。
シングルで発売された『モメリン』は、かりそめの姿。たとえるなら老いた状態のバーン様。
その真の姿を現した『モメリン』は、まさにμ'sのファイナルにふさわしい楽曲でした。言うなれば……最後の最後で現れた黄金期の大魔王。その大魔王が放ったすべてを焼き尽くすカイザーフェニックス。
おそらく各キャストが思い描くμ'sメンバーのイメージをふんだんに取り入れたであろう魅力的な振り付け。キャストの気持ち、μ'sメンバーの気持ち、そしてそれを追いかけ続けたすべてのファンの気持ちがシンクロした歌詞。
μ'sのファイナルシングルにはPVなんていらない!
このライブパフォーマンスがPVだ!
どうだ参ったか!
9人のキャスト、9人のμ'sメンバーが歌とダンスでそう訴えかけているような気がしました。
ぐえー! ま、参ったぁ!!!
間奏ではμ'sの立ち絵とキャストがリンクする泣かせる演出までしてくれます。しかし元気な曲調とは裏腹に、スクリーン上のμ'sは画面の奥へと吸い込まれて消えていってしまいます。それがなんだかとても寂しくて儚くて……。この後に控えているであろう『アレ』が来てしまったら、僕はおそらく本日三度目の男泣きをするでしょう。
スクリーンにはキャスト達の思いを綴ったコメント。そして、1st、NY、3rd、4th、5thライブのダイジェスト映像。永く暗転する東京ドーム。
「μ's! Music Start!」
そのかけ声と共に始まったのは……。
『僕たちはひとつの光』
続きます。
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『それは僕たちの奇跡』『ミはμ’sicのミ』『Super LOVE=Super LIVE!』『No brand girls』『KiRa-KiRa Sensation!』『SUNNY DAY SONG』
如何でしょうかこの壮絶なセットリスト。
後半戦一発目はラブライブとμ'sを天高く押し上げたニトロターボ的楽曲『それは僕たちの奇跡』。本来ならアニメ第一期・3rdライブを最後にコンテンツに幕を下ろす予定だったラブライブ。しかし、ファンからの熱烈な支持を得てアニメ第二期として不死鳥の如く復活を果たし、青春の刹那のように駆け抜けたまさしく『それは僕たちの奇跡』。2015年をマッドマックスと共に銀幕のデスロードを爆走した劇場版の奇跡。そして……彼女たちはまたひとつ奇跡を起こしました。この東京ドーム超満員5万人の大舞台に立つという奇跡を!後半戦で注目したいのは『SLSL』から『ノーブラ』への怒涛の畳み掛けであります。『SLSL』は、シングル発売から1年の準備期間を頂いているオーディエンスの間ではソロパートでのカラーチェンジはもはや暗黙の了解。おおよそ8割の完成度でドームライブに花を添えることが出来ました。ライブの熱をさらに高めるのは当然『ノーブラ』の役目。すでに3時間を越える長時間ライブにもかかわらず、やはり『ノーブラ』。盛り上がりの熱量は第一線級です。劇中、まだまだ人気とは程遠い存在だったμ'sが、その悔しさと未来への希望と挑戦を謳った『No brand girls』。ですが今のμ'sがNo brandだなんてとんでもない!超有名ユニットとなった今でも変わらず、彼女たちは一曲一曲が『一進一跳!』であり『全身全霊!』なのです。だから彼女たちはこのドームまで来れた!だから僕はラブライブとμ'sが大好きなのです!
ちなみに『一進一跳!』のところで例の爆発音がまた轟きました。まぁ『ノーブラ』はいつも『一進一跳!』で火薬使いますからある程度心の準備は出来てましたけど……。
完全見切れ席は本当にすぐ目の前で大爆発するので、轟音も衝撃もハンパではありませんでした。
『KiRa-KiRa Sensation!』僕はライブが終わった今、この歌の歌詞を見るだけで目頭が熱くなります。『奇跡それは今さここなんだ みんなの想いが導いた場所なんだ』『僕と君で来たよここまで みんなの想いが届いたよありがとう』あの瞬間、あの場所にこれほどマッチしたフレーズがあるだろうか?ラブライブとμ'sは大手芸能事務所の巨大な後ろ盾も無ければ、広告代理店の強烈なゴリ押しを受けずにここまで来ました。ファンひとりひとりの熱意、愛、想いが集まってここまで来たのです。それに対する『ありがとう』がいっぱい詰まった『キラセン』。キャストの想いだけではなく、ラブライブの世界からこの現し世へと降臨なされた穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃん、凛ちゃん、矢澤にえりちそして希ちゃんが、僕たちに『ありがとう』と微笑んでくれている。
そんな気がしました。いや、きっとそうなんだ。
そしていよいよ劇場版後半の楽曲『SUNNY DAY SONG』が始まります。『ノーブラ』『ミミミ』から少し難易度の上がった振り付け講座を経ての『SDS』。歌うこと、踊ることの楽しさを見ている人達にも笑顔で振りまく元気いっぱいの『SDS』。ステージ上で楽しそうにぴょんぴょん踊るキャストの姿に、僕も思わず笑みがこぼれます。そしてやはりというか大サビ前は劇場版アレンジバージョン。
やってくれました。やられました。
キャスト横一列からの脚ウェーブ!劇場版完全再現です!これには5万人の観衆が総立ちでの大喝采!
僕も大喝采!
楽しい時間はあっという間に過ぎ去ります。約4時間以上にも及ぶプログラムを終え、5万人のアンコールがドームに響き渡ります。そして……アンコール一発目の曲目は……『START:DASH!!』。
ラブライブを語る上で『スタダ』はなくてはならない存在です。
「ラブライブって面白いの?」その問いかけに、ラブライブを知る者ならば誰もがこう答えるでしょう。
「とりあえず3話まで観ろ」
そして3話まで見終わった後、この歌の衝撃に胸を打たれることでしょう。僕もそのひとりでした。
おそらくラブライブを好きになった人達すべての心をわし掴みにしたであろう『スタダ』。欠員なし、正真正銘9人のキャスト、フルメンバーによる『スタダ』。そして……僕にとってはこれが生で聴く最後の『スタダ』。
誰もが経験するであろう挫折や失敗。そこから立ち上がり、前を向いて駆け出すことの大切さを謳ったこの歌に……どれだけ励まされたことか。どれだけ救われたことか。やっぱりいいよなぁ……μ'sって。
続きます。