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四万温泉叶屋旅館 オフィシャル裏blog

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ラブライブ!μ’s Final LoveLive!~μ’sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪のお話 その2



 その1
の続きです。




いよいよライブ開演




 初っ端にスクリーンで展開されたのはまさかの書き下ろしアニメ。
 いきなりアニメ上映に地鳴りのように沸き起こる5万人の大歓声。

 ちょ!
 待て!!

 μ'sの声が全然聞こえない!!!
 音響の調整も甘過ぎる!!!!
 轟音しか聞こえない!!!

 マッドマックスかよ!!!


 しかしかろうじて映像には2012年にμ'sが初めてライブを行った横浜BLITZの姿が!
 横浜BLITZからニューイヤーライブ会場の東京ドームシティホール。
 躍進の3rdライブ会場・パシフィコ横浜。
 夢のステージ・さいたまスーパーアリーナと、順番にμ'sが今まで公演した箱が映し出されていき……。
 そして……。

 今僕達が立っている東京ドームが写った後……。
 画面には涙腺崩壊スイッチ「LL」の文字が……。
 あぁ……困った……。
 涙がこみ上げてきた……。

 しかし僕は泣きません。
 大の男がそう安々と涙を流すものではありません。
 ですがその直後、ライブ開始の瞬間に事件は起こりました。

 曲目はみんな大好きμ's1stシングル『僕らのLIVE 君とのLIFE』。
 通称『ぼららら』。
 僕はいち早くその異変に気付きました。
 隣のラブライバーが突如嗚咽し始めたのです。

 鼻水もジョバジョバ垂らし尋常な様子ではありません。
 しかも耳を澄ますとなにかブツブツ言っております。

「ジョルノが……ジョルノがいる……ジョルノがみんなと踊ってる……。良かった……良かったねジョルノ……最後のライブみんなと踊れて良かったね……。俺ずっと待ってたよ……このライブに来れて良かった……ホントに良かった……」


 どうやら彼はキャストの南條愛乃さんの大ファンのようでした。
 たしかにここ半年間、南條さんと彼女のファンにとって辛く暗い真冬のような期間だったと思います。
 彼女は膝の故障が表面化してからダンスパフォーマンスの制限を皮切りに、大型ライブを始めNHKへの特番やミュージックステーション……そして大舞台である紅白歌合戦への出場すら諦め、このファイナルライブに向けて調整をしてきました。
 つまり南條さんは数多のステージよりも、あの紅白よりも、μ'sと我々μ'sファンを優先してくれたのです。

 なんとも美しくも気高き選択。
 いじらしいではありませんか。
 感動的ではありませんか。
 ファン冥利に尽きる話ではありませんか。

 ですが世間はそんな事情など知る由もなく知る気も知能すらありません。
 特に紅白への南條さん欠席については―――

「足が痛いくらいで紅白欠席とかナメてんの?」
「痛々しいアニメソングユニットのくせに紅白蹴るってプロ意識足りないんじゃない?」
「そんなことならμ'sとか紅白に出るなよ」


 世間ではそんな心ない野次が散見されておりましたが、敢えて申し上げましょう。





 黙れこの愚か者めが!!





 でございます。


 例えばみんな大好きマッドマックス怒りのデスロード。
 物語の最後……ニュークスの決断は衝撃的であり、感動的でしたよね。
 あれを見てなお―――

「女が好きになったくらいで裏切るとかナメてんの?」
「しょーもない女の為にイモータンジョー様を裏切るなんてウォーボーイズ意識足りてないんじゃない?」
「そんなことならV8するなよ」

 そう言い放てますか?
 言えないでしょう。
 人の心があれば言えるわけがありません。
 より大切なものを守るために、涙を呑んでなにかを犠牲にする。
 それのどこがいけないのですか?
 いやむしろ良いことでしょうが!



 それをこともあろうにキャストに対して罵詈雑言など、片腹痛いわ!!



 取り乱してしまいましたが、つまりはこのように悔しい思いを噛み締め、沈黙を守り静かに息を潜め辛酸を嘗め苦汁を舐め煮え湯を飲まされ続け、南條さんの不在のラブライブを歯を食いしばりながら眺め続けてきたファンにとっては、ナンジョルノこと南條愛乃さんが合流した9人フルメンバーのダンスパフォーマンスは、カラカラに乾いた広い広い荒野の真ん中にぽつんと佇む綺麗な水を満載したウォータンクの如き存在であったことは言うまでもありません。
 その気持ち、分かります。
 痛いほど分かります。
 分かってしまうからこそ困るのです。

 いや……。
 だって……。
 もらい泣きしてしまうではないですか。
 僕は必死に溢れそうな涙を堪えます。
 その時点で涙で前が滲んでよく見えませんでした。
 気を紛らわすようにドームに響き渡る5万人のラブライバー達のコールに負けじと、声を張り上げます。
 μ'sのメンバーからは絶対に見えないステージの真後ろ席ではありますが、声援なら真っ先に届くからです。
 しかし、隣で泣きじゃくるジョルノ推しのラブライバーの独白が、ボディーブロウの如く僕の涙腺を傷めつけてきます。
 そして……次の『僕らは今のなかで』で、ついにトドメを刺されたのです。

 アニメ第一期からラブライブの世界にドハマリした僕にとって『僕今』は、物心ついた幼少期に初めて買い与えられた玩具。
 思い出深い楽曲でございます。
 懐かしさ・切なさ・多幸感。
 そんな気持ちで胸が一杯になった刹那、東京ドームという檜舞台で響き渡る南條さんの元気いっぱいの―――

「これからだよーーー!!」


 9人揃ったステージではもはや定番だったこのセリフ。
 永らくお目見えしてなかっただけに、その嬉しさもひとしおでした。
 僕は泣きました。
 コール以外一言も漏らさず、まさにGently Weeps(静かに泣く)状態でした。
 滝のように涙が流れ落ち、もうどうすることも出来ません。
 男泣き。
 しかし、それはもう仕方のないことなのかもしれません。
 だって……これがファイナルですから。
 ですがμ'sメンバーの考えは違います。
 彼女たちは何故か自分たちが泣き出すことに対して、いつも頑ななまでに抵抗するのです。
 ラブライブ大好きおじさん的にはμ'sの涙は最高のごちそうなんですけどね。
 なにしろ涙は青春のダイヤモンドですから。

 MCが終わると序盤お決まりの楽曲・矢澤にこ役徳井青空ことそらまるセンターの『夏色えがおで1,2,Jump!』
 何故この楽曲が序盤の定番曲なのか。
 この疑問に対し、多くのラブライブ専門家が提唱する説のひとつに『そらまるの電池に配慮説』があります。
 徳井青空ことそらまるは運動神経に欠陥があり、体力的にも恵まれていない為すぐに電池切れを起こして動きが鈍くなるという弱点があります。
 なので彼女がセンターとして目立つ楽曲は電池切れする前に消化してしまうのが最適と判断されているのではなかろうか?
 という仮説が多数派を占めています。
 ちなみにPVでは僕の大好きなにこまきがセンターで可愛く目立ちまくる楽曲なので、大のお気に入りだったりもします。

 ですがここでひとつ残念な出来事が。

 ラブライブ公式の告知通り、膝の状態を鑑みてこの曲は南條さんが戦線を離脱。
 8人のメンバーによる夏色と相成りました。
  そして8人バージョンの『Wonderful Rush』
 夏色からダフラという4thライブを彷彿とさせる会場のボルテージを加速させ離陸に持ち込むに相応しいセトリに、ラブライバーの皆さんは興奮を隠せません。
 ドームは白に統一されたラブライブレードで一面見事な白。
 この段階になると僕にもようやく周囲を見渡す程度の余裕が産まれてきましたが、圧巻の一言に尽きます。
 5万人分の白がうねり逆巻き、まるで吹き荒れる地吹雪のようです。
 よく見ると彼女たちが歌っているステージが先ほどとは違います。
 序盤から可動式のステージでドームの奥へ奥へとガンガン移動しているのです。
 さすがファンサービスの篤いμ's!
 μ'sとの邂逅を果たしたアリーナ後方・スタンド席のラブライバー達の大歓声が、ビリビリと伝わってきます。

5曲目の奇跡


 南條さんも合流してゴンドラに乗り込んだ9人による『友情ノーチェンジ』。
 ゴンドラはバックステージから3塁側へとゆっくり移動してきます。

 そう!

 向かってきているのです!

 僕達がいるこの、3塁側完全見切れ席のほうへ!



 まさに白目が見える距離。
 戦列歩兵の間合い。
 そこにゴンドラに乗って降臨なされる音楽を司る9人の女神達。
 隣のジョルノ推しラブライバーさんは嗚咽混じりに叫んでおります。
 僕もその狂騒と興奮と混乱の渦中、とにかくμ'sのみんな……とりわけ南條さんに向かってなにかを伝えたたかった。

 よく頑張った!
 素晴らしい!
 最高だ!
 けど無理するな!
 俺が見ているぞ!
 頑張れ!


 テンパった僕がそんな想いを込めて取った行動が―――


 こともあろうにV8。



 バカ!!!
 マッドマックスかよ!!!


 でも南條さんが俺を見た(気がした)。
 そして深く頷いてくれた(気がした)。
 手を振ってくれた(気がした)。
 英雄の館への門が開かれた(気がした)。


 そんな夢のような時間が数十秒間続きました。
 ゴンドラの終点・出ハケ場所だけあって他の場所より圧倒的に長時間μ'sとの邂逅を果たせていたような気がします。

 μ'sのライブに糞席なし。

 彼女たちにかかれば、完全見切れ席ですらアリーナ以上の超絶エグゼクティブシートに変貌したのです。








 モーターヤッター!!

 キンボシ・オオキイ!!







 続きます。
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